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木の家をつくる。木材に携わって50年のプロに聞く『木の家づくり』

温もりあふれる木の家には、たくさんの魅力があります。「木の家」と言っても樹種や使い方はさまざまで、木の良さを引き出す職人技やデザイン力が求められます。
今回は、木材に携わって50年のプロ、福島県郡山地区木材木工工業団地協同組合・専務理事の三瓶克弘さんに「木の家づくり」についてお聞きしました。

本物の職人さんがいる施工会社を選ぶことが大切です。

木の家の魅力について教えてください。

自然素材で子育ても安心。経年変化も楽しみ!
木は自然素材なので子育てにも安心です。内装に木をふんだんに使えば、自然に室内の湿度が心地良く調整されます。寒いというのは昔の話で、自然素材を活かしながら空気の流れを計算すれば、エアコンに頼り過ぎない生活も期待できます。木の持つ温もりや香りなどのやさしさに癒されながら、経年変化も楽しめますよ。

木視率にも注目!
皆さんが「木の家って素敵だな」と思うきっかけのひとつは見た目にもあると思います。「木視率(もくしりつ)」と言いますが、目に見える範囲で木肌が見える割合が全体の何パーセントにあるのかを示す指標のことです。割合が多いほど安らぎを感じます。一般的には20%前後ですが、これが40~50%になると、より安らぎ感が高まります。たとえば、無垢材のフローリング、腰壁、手洗いカウンターなどに取り入れれば、居心地が良く、落ち着いた空間になります。

木の家づくりで大切なポイントは?

木の性質をきちんと理解した家づくりを
山に生えていた木は生き物ですから、たくさんの水分を含んでいます。家を建てる木材は伐採した後に乾燥させて、なるべく縮んだり曲がったり変化しないように配慮されています。それでも多少の動きや変化はあるので、設計者や大工さんがそれを見越した木の使い方をすることが大切です。木を使う場合、「動く」という性質を理解して家づくりができる施工会社を選ぶことが一番重要ですね。

樹種はどのように選べばいいですか?

樹種のアドバイスができる施工会社を選ぶ
施主の方がこだわって樹種を選ぶこともあるかと思いますが、樹種に応じた暗黙のルールがあるので、そのルールを度外視しないことが大事です。施主の希望に対応できる技術力を持つ施工会社を選び、樹種が合わない場合はきちんとアドバイスできるベテランの職人さんや専門家のいる会社が信頼できます。家は完成して終わりではないので、長く快適に暮らせる家をつくってください。

理想の家を叶えるコツはありますか?

世代を超えて大切にされる家を見てみよう!
大地震にも耐えた木造住宅は構造もしっかりしています。世代を超えて、長く大切に暮らしている木の家には見習うべき家づくりのポイントがあります。たくさんの家を見て家づくりをスタートしてください。休日などに散策をしながら古い家を見て歩くのもおすすめですよ。施工会社を選ぶときも、とことん聞いて答えてくれる会社を選んでください。

★三瓶さん、ありがとうございました。

樹種の魅力を活かした空間づくり6選

美しい木目、木肌の色合いや光沢など、木といっても樹種によって印象が異なります。床、天井、造作家具など、施主様と施工会社のこだわりが反映される大切なポイント。個性あふれる木の施工例を紹介します。

160701_16樹種は「スギ」。裸足で過ごすのが気持ちいい床は、造作家具とのバランスも抜群です。(施工:simoku)

160701_17樹種は「パイン」。白を基調とした美しいリビングを引き立てます。(施工:無添加あいの家)

160701_15樹種は「スギ」。天井と床に同じ樹種を使用し、温もりあふれる空間に。(施工:エーベデザイン)

160701_14樹種は「ナラ」。日差しが差し込むリビングに映える美しさも魅力です。(施工:センチュリーホーム)

160701_13樹種は「パイン」。洋風の雰囲気に合う木目としてもぴったりです。(施工:吉田技建)

160701_12樹種は「アカシア」。無垢材に天然柿渋を塗布した床材は、味のあるアンティーク好きの方に人気です。(施工:無添加住宅郡山)

樹種の特徴と適正箇所

<国産針葉樹>

●杉…特有の芳香を持つ。日本の代表的な樹木のひとつで和風にも洋風にも合う。
●ヒノキ…代表的な良質材。針葉樹の中では成長が遅いため割高。柱、土台、欄間など。
●赤松…ヤニを含むので手につかない場所で使用される。梁、敷居、床板など。
●唐松…信州に多く造林されている。入手しやすく割安。外壁、床材など。
●エゾマツ…北海道など寒冷地に分布し、淡い木肌が好まれる。建具や柱など。
●ヒバ…特有の強い芳香を持ち、湿気とシロアリに強い。土台、軒周り、浴室など。
●ツガ…硬くて真っ直ぐな木目。天然材が減り貴重。柱、土台、床柱、天井板など。

<国産広葉樹>

●ケヤキ…美しい木目で人気が高いが、量が少なく高価。大黒柱、床の間など。
●栗…重くて硬いので土台に最適。最近は量が少なく高価。土台、ぬれ縁、上がり框など。
●桐…熱伝導率が小さく燃えにくい。吸湿性、吸水性が少ない。天井板、欄間など。
●ナラ…年輪がはっきりしており、表面に斑と呼ばれる文様がある。床板、建具など。

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