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構造と工法を工夫して、地震や災害から家族を守る家づくりを考えてみよう!


一見同じように見える家でも、その構造や工法にはさまざまな違いがあります。家族の暮らしを支え、地震などの災害から家を守るためにも、丈夫な構造や基礎がとても大切です。なんとなく難しいイメージがありますが、まずは大まかな特徴をつかみながら、家を頑丈に保つため、どのような構造や工法が適しているのか確認していきましょう。

構造と工法の種類

一般の住宅構造は、主な材料によって「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート(RC)造」の3つに分かれます。さらに、これらが「軸組構造」「ラーメン構造」「壁式構造」などの工法に分けられています。現在は、おもに木造軸組構造が着工の割合の5割を占めます。

それぞれの構造・工法によって、耐火、耐震、耐久、防音、断熱などの性能面やプランの自由度、増改築のしやすさ、施工状況、建築費用など、それぞれに長所、短所があるので、それぞれの構造・工法の特徴を知って、適切な選択をすることが必要です。

希望の工法が決まれば、施工会社を選ぶ目安にもなります。また、工法によって多少性能の優劣がありますが、普通の評価であっても用いる素材や部材によってカバーできるものもあります。

構造の種類

木造
鉄やコンクリートに比べて軽いため、建物自体の自重も軽くなり、地盤への負担も小さくなります。また、木材は加工が容易でフレキシブルな間取りやデザインにも対応できます。

鉄骨造
梁などの主要構造部分に鋼材を用いた建物のこと。鋼材が軽量形鋼の場合を軽量鉄骨造といい、主に住宅等に使用。重量形鋼の場合を重量鉄骨造といい、中層の商業ビルや集合住宅、併用住宅等に用いられます。鋼材は強度が大きく、工業製品であるため品質が安定しており、構造材料としては優れています。

鉄筋コンクリート(RC)造
圧縮力に強いコンクリートと引張力に強い鉄筋を組み合わせた構造。耐震性、耐火性、耐久性に優れ、自由度の高い設計に適しています。しかし、構造躯体としての重量が大きいため、大きな耐力の地盤が必要になります。

工法の種類

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木造軸組工法
「在来工法」とも呼ばれる日本の伝統的な工法。工期は通常4ヵ月以上。柱と梁を組み、点で力を受ける。筋交いを入れ、金物等で補強することで水平力に抵抗します。柱と梁で構成されているため、設計の自由度が高く、増改築の対応も容易。最近では、使用構造部材の基準寸法を標準化して、部材の長さや仕口・継手をあらかじめ工場で加工するプレカット工法も登場して、工期の短縮と安定した精度の部材供給を可能にしました。

木造軸組パネル工法
工場で一括生産された木質系のパネルにより、6面体(床・壁・天井)を構成させた壁式の工法。在来工法よりも1~2ヵ月工期を短縮できます。複合パネルを使用することで、断熱性や気密性、耐火性を効率的に高めます。

2×4(ツーバイフォー)工法
2インチ×4インチの部材と合板で床、壁、天井の面をつくり、それらを組み合わせる工法。工期は通常3~4ヵ月。木材軸組工法が柱や梁など「軸」で構成するのに対し、壁と床、天井などの「面」で構成され、耐震性、断熱性、気密性にも優れています。

鉄骨系プレハブ工法
軽量鉄骨(4ミリ以下)をさまざまに折り曲げたフレームを軸組に用い、パネルを現場に運び組み立てる工法。構造計算や強度実験が行われ、品質は一定で工期も短いという特徴があります。設計は比較的自由で、耐久性や遮音性、防火性に優れています。

木質系プレハブ工法
あらかじめ工場生産された木質系の部材やパネルを現場に運び組み立てる工法。荷重を壁や床の面で受けるので耐久性が高く、工期が短い。将来の改築の自由度は低いです。

重量鉄骨造(ラーメン構造)
厚さ6ミリを超える材料(鉄骨)を使用し、柱や梁を強固に接続する重量鉄骨造は、建物が高層・大規模の場合に用いられる構造。強度があるので、柱の数を少なくして広い空間を確保できます。

ユニット系プレハブ工法
部屋、階段、玄関ごとに、壁や天井の下地材建具、設備をすべてユニットとして工場で生産し、それを現場で組み立てていく工法。8割が工場で完成しているので、現場施工が少なく、工期を大幅に短縮できます。

鉄筋コンクリート造
現場で鉄筋を配し、型枠を組み、コンクリートを流して構造体をつくります。工期は長め。耐火性、耐震性、耐久性、遮音性などに優れ、自由なデザインに対応します。

丸太組工法
丸太材や角材を水平に積み重ねて壁を構成していく工法で、調湿、断熱、遮音に優れます。工期は長め。奈良の正倉院に見られる「校倉(あぜくら)造り」や欧米諸国やリゾート地に多いログハウスもよく似た工法。高い技術が必要で、増改築が難しい。

住宅の構造は、周辺環境や敷地条件、性能や予算に加えて、建物の規模や間取りなどの平面計画、外観のデザイン、室内環境なども考慮して選ばなければなりません。開口部の取り方一つにしても、構造によって位置や大きさに制限が出てきます。また、屋根の形状や外観に曲線を生かしたデザインを望む場合、1階部分に駐車場を確保したい場合など、さまざまな希望や条件によって構造を検討することも大切です。

ポイント

構造・工法は、耐久性、耐火性などの性能面、またプランなどの自由度、コスト、工期など、それぞれに特徴があるので、理解を深め、自分の建てたい家に合ったものを選ぶ

住宅業界全体で、ある一定レベルに収れんされてきているので、施工会社が皆さんへ提示する提案の善し悪しを見極めることが大事!

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